少しだけ私のことを書きます。この業界にお世話になる以前は、国家公務員をしていました。現在の立場と比べますと比較できないほど気持ちも体も楽な世界だった事を覚えていますし、現在も転職したことを全然後悔がないといえば嘘になると思います。只、公務員を辞めるきっかけが来た事はいきなりではなく在職7年間の間、日々考えていたため退職後もあまり迷いも後悔もありませんでした。その考えとは自分の力で生きていける人になりたい。その一点だったと思います。たまたま私の周りには、親類にしろ友人にしろ技術者や職人が多かったこともありその人たちの生き方がうらやましかった事もきっかけの一つだったと思います。しかしながら一番悩んだ事といえばやはり、自分の力で生きたいとはいえ「これからいったい何をしよう?」だったことも事実です。まわりの仲間や親類のアドバイスもあり防災設備業へと飛び込んだ訳ですが、その際お世話になった防災設備会社社長の面接時の事を思い出すたびに赤面してしまいます。この際白状しますが、面接時、社長の何か要望はありますか?の質問の際「私は、将来独立したいです。従って御社には長く居ないと思いますが、仕事を教えていただけますか?」と答えたのです。なんて世間知らず、恥知らずな自分だろうと今になっては思いますが、それが公務員しか社会経験が無い人間の世間知らず、恥知らずな部分だと当時の社長はわかってくださり、大きな心でこの馬鹿者を育ててやろうと思ってくださったのだと思います。こんな恥ずかしい過去を白状するのも感謝の気持ちを伝えたかったからなんです。いままで照れくささから口に出せませんでしたが、この場をもちましてお伝えさせていただきます。
 社長様、あんな世間知らずの私に対して笑いながら明日から出社しなさいとチャンスをくださった事、今も大変感謝しております。本当にありがとうございました。
 当時のスタッフの皆様、右も左もわからない私の、一日百回にも及ぶ無知な質問に本気でおつきあいしていただき、本当にありがとうございました。このご恩は、この業界、当社関係者様、当社スタッフに必ず返します。
 これからもどうぞよろしくお願いいたします。