image1 平成28年9月  今回工事のいきさつは少しばかり 残念? です。近年省エネの関係から建物内照明器具を蛍光灯よりLED器具に更新する工事が多くなっています。照明器具が莫大な数に及ぶ建築物に関しては、節電効果は絶大な効果がありますが、ひとつ気を付けなくてはいけない点があります。今回の現場がそうなんです。建築物には、建築基準法に定められた非常用照明の設置義務がありますが、気を付けなければいけない点は、一般照明と非常用照明の兼用器具が混在している事が多々あるんです。このビルでは、LED更新工事の際、一般のLED器具をすべての個所を対象に取り付け、非常用照明器具をすべて撤去してしまったんです。これでは、もしもの災害停電時に建物中真っ暗闇です。当社の消防用設備点検時、階段通路誘導灯の全消灯により発覚、スタッフより報告を受けたのですが、施工業者のあまりに不誠実な施工に怒りを感じた事を覚えています。設計時点で勘違いしていたとしても、施工時に気が付かない事はあり得ないからです。施工業者の電気工事店に掛け合ってもらいましたが当然のように再施工拒否。今回オーナー様との打ち合わせによりLEDライトはそのままに非常用照明器具単体をもともとの設置個所付近に設置する工事を行いました。できる限りコストを抑えた工事としましたが、それでも莫大な費用が発生してしまいました。